用語集

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永久磁石同期モータ・ＰＭＳＭモータ・ＤＣブラシレスモータ
　　　回転子(ロータ）に永久磁石、固定子（ステータ)にコイルを配置したモータ。
　　　コイルに交流電圧を印加し、モータを制御する。永久磁石同期モータには
              永久磁石の配置によりＳＰＭとＩＰＭの２種類がある。

インバータ
　　　永久磁石同期モータはコイルに任意の周波数の交流電圧を印加するが、
             この周波数の交流電圧を作る装置がインバータである。

コンバータ
　　　商用電源からインバータへ供給する直流電圧へ変換するのがコンバータ
             である。

ＳＰＭ
　　　Surface Permanent Magnet の略。永久磁石を回転子の表面に配置した
             モータ。

ＩＰＭ
　　　Interior Permanent Magnet の略。永久磁石を回転子の内部に配置した
             モータ。 リラクタンストルクが利用できる。

リラクタンストルク
　　　鉄と磁石が引き合う力のこと。

弱め界磁
　　　モータ運転中は回転数に比例した誘起電圧が発生するが、これより常に
              高い電圧を供給することにより回転を続ける。しかし、誘起電圧がインバ
              ータの供給電圧よりも高くなるとモータの回転数を上昇させることが出来
              なくなる。そこでモータに供給する電流の位相を誘起電圧に対し進み位
              相にすることにより、誘起電圧が高い状態でも更に多くの電流を供給する
              ことが可能となるため、回転数が上昇する。このような制御を弱め界磁と
               呼ぶ。

センサレス・位置センサレス
　　　永久磁石同期モータはブラシ付き直流モータにおけるブラシ及び整流子の
              働きを磁極位置センサやインバータなどの制御装置によって行う。磁極位置
              センサは永久磁石同期モータを駆動する際に大変重要な部品であるが、設
              置環境やコスト等の制約も多く、磁極位置センサ自体を省略し、他の方法に
              て代替したりすることを特にセンサレスと呼ぶ。コンプレッサ（圧縮機）内
              の場合は内部が高温・高圧の為、磁極位置センサを設置するのは困難であ
              るので、磁極位置センサを設置せずに永久磁石同期モータを制御することを
              位置センサレスと呼ぶ。 位置センサレスには回転子位置を得る為、誘起電圧
              方式や電流センサを用いる方法などがある。

ベクトル制御
　　　モータ電流をトルク電流成分と励磁電流成分に分離して独立に制御する手法。
　　　弱め界磁を行うことが出来る。

ＰＶ制御
　　　冷凍サイクルで低圧側の圧力をある一定に保つことにより冷力を常に一定に制
              御する方式。

ＰＦＣ
　　　Power Factor Controller（力率制御装置）の略。 インバータの整流回路には平
             滑用の電解キャパシタを使用するが故に高調波を多く含む電源電流が発生し、
             力率も低減する。これらの高調波を低減し、力率を改善する回路をPFC
             と呼ぶ。PFCにはパッシブフィルタとアクティブフィルタがある。

パッシブフィルタ
　　　C（コンデンサ）やL（リアクトル）といった受動素子を用いたフィルタ。
             部品構成がシ ンプルにできる。

アクティブフィルタ
　　　トランジスタ等の能動素子を用いて高調波や力率の改善を図るフィルタ。
              力率改善に大きな効果が得られる。

フリッカ
　　　一定速のコンプレッサ（圧縮機）を始動する際、突入電流が発生する。この
              突入電流による瞬時電圧降下により電源の電圧が変動することをフリッカ
             と呼ぶ。 なお、コンプレッサを一定速からインバータにすることによりフリッ
              カが低減される。

ＰＡＭ
　　　Pulse Amplitude Modulation の略。
　　　アクティブフィルタの一種である昇圧チョッパ回路により、直流電圧の大きさ
             を変化させてモータの速度を変える方法。

ＰＷＭ
　　　Pulse Width Modulation の略。
　　　インバータのスイッチング素子をチョッパ動作させることにより平均電圧の
             大きさを変化させてモータの速度を変える方法。

チョッパ制御
　　　スイッチング素子によりモータに流れる電流を細かく切り（チョップ）モータ
             の速度を制御すること。

ＤＣコンプレッサ
　　　永久磁石同期モータを用いたコンプレッサのこと。

誘起電圧方式
　　　位置センサレス技術の一種。モータ運転時は自ら発電を行うのでその発
             電による誘起電圧から回転子位置を得る方式。