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企業に求められる「ビルの省エネ」 夏の電力需要ひっ迫に備える為に企業ができることとは?

日立ジョンソンコントロールズ空調の「ビル省エネ」ソリューションをご紹介

  • May. 10, 2022
  • Commercial Air Conditioning & Refrigeration
  • Japan

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2022年3月1日、政府はエネルギーの定義の見直しや、非化石エネルギーへの転換を促進するための措置の新設、脱炭素燃料や技術への支援強化を目的とした「省エネ法」や「高度化法」の改正案を閣議決定いたしました。また、2022年3月21日東京電力管内で、「電力需給ひっ迫警報」が初めて発出されました。例年、猛暑が続く日本国内では、エアコンの使用などにより夏場は電力需要が高くなる傾向にあり、今後も節電対策が求められることでしょう。

※エネルギー供給事業者に対して、太陽光、風力等の再生可能エネルギー源、原子力等の非化石エネルギー源の利用や化石エネルギー原料の有効な利用を促進するために必要な措置を講じる法律

 

オフィスビルの電気消費、そのほとんどが「空調」

猛暑等による電力需要の過多や、世界的な情勢の影響もあり、各家庭での節電が呼びかけられていますが、では、企業はどのような対応をすべきでしょうか?
経済産業省資源エネルギー庁の「総合エネルギー統計」によると、国内の電気消費量のうち、家庭での使用はわずか16%、運輸での使用が16%、残り62%は企業・事業所他での使用です。
環境への配慮や、夏の猛暑に向けた電力需給ひっ迫に備えるためには、各家庭での節電だけでなく、消費の半数以上を占める企業・事業所での節電が重要といえるでしょう。

※出典:https://www.enecho.meti.go.jp/statistics/total_energy/pdf/gaiyou2020fyr.pdf

 

企業・事業所等のオフィスビルでの電力消費の詳細・内訳をみると、半数近くの48%が「空調」であることが、経済産業省資源エネルギー庁の推計で発表されています。よって、オフィスビルの節電には、こまめな消灯、OA機器の使用を控えるなども重要ですが、空調機器の省エネ・節電対策をすることで大きな効果を見込めるかもしれません。

 

世界各国の環境/省エネ対策

2015年に締結された「パリ協定」では、以下の世界共通の長期目標が掲げられました。
・世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする
・そのため、できるかぎり早く世界の温室効果ガス排出量をピークアウトし、21世紀後半には、温室効果ガス排出量と(森林などによる)吸収量のバランスをとる
昨年実施された、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)では、190ヶ国を超える締結国が、「2030年までに気温上昇1.5度に抑制する」対策を進めるために必要不可欠な国際ルールが盛り込まれた採択に合意しています。
今、世界中で、気候変動・環境問題・エネルギー資源の活用に関して議論・取組を行っています。

アメリカ合衆国
世界最大のエネルギー消費国であるアメリカ合衆国。1977年にエネルギー省(DOE)が設立され、様々な取組を実施しています。2021年、22の州にまたがる44のプロジェクトに、8,260万ドルの資金投入が発表されました。「2050年までに二酸化炭素排出を実質ゼロとする」目標達成に向け、消費者の光熱費を削減し、エネルギー効率が高く新しい建築技術や施工、および建築業界の労働力に投資を行うとしています。今後は、熱エネルギーを効率的に貯蔵する新しい吸収材料の開発や従来の空調システムよりも50~85%エネルギー消費が少ない空調システムの開発などが計画されています。また、NDC(国が決定する貢献)には2030年までに、温室効果ガス(GHG)排出量を2030年に2005年比で50~52%削減することを昨年追加・明記しています。

毎年の炭素排出量の3分の1以上が居住用および商業用の建築物によるものであり、こうした建築物はアメリカのエネルギーの40%および電力の75%を消費しています。そのため、エネルギー効率の革新を追求することは、社会全体のエネルギー需要が拡大する中でも、消費者のエネルギー消費が急増するのを防ぐことができる、最も費用対効果の高い手段の1つとして、DOEは資金投入を決定しました。

フランス/欧州
石油や天然ガスなどの化石燃料が他国に比べ少ないフランスでは、エネルギー政策において多様な施策を実施しています。ジェトロの海外ビジネス情報 地域・分析レポート「市民からの政策提言を基に環境法を策定・施行(フランス)」によると、“フランスで2021年8月、気候変動対策・レジリエンス強化法が公布された。社会的な公平性を維持しつつ、2030年までに温室効果ガス(GHG)排出量40%削減を目指していくこととなる。”とし、主な施策としては、「製品・サービス消費による環境負荷を表示するエコスコアの導入」、「熱効率が悪い低断熱住宅について、省エネラベルで“Gレベル”の住宅の賃貸を2025年から、“Fレベル”の住宅の賃貸を2028年から禁止」など幅広い取り組みがあります。
また、欧州では 「PEP ecopassport」という環境影響評価に基づいて電気・電子機器、HVAC製品の環境情報を開示する書類があり、昨年現地でリリースされた日立ジョンソンコントロールズの2製品もこちらの証明書を取得しています。
※住宅のエネルギー効率性を示す。最高の「A」から最低の「G」まで、7段階で評価される。

シンガポール
年間を通して、高温多湿な気候であるシンガポールでは、日常的にエアコン・空調機を使用しています。一方で、シンガポールで使用される電力はそのほとんどを輸入に頼っており、過去ブラックアウトした経験から、安定的な電力供給が求められています。 ジェトロの海外ビジネス情報 地域・分析レポート「持続可能な未来に向け環境行動計画を発表(シンガポール)」によると、“シンガポール政府は2021年2月10日、環境行動計画「シンガポール・グリーンプラン2030」を発表した。同プランは2030年までに国を挙げて取り組むべき環境政策の包括的なプランだ。政府は同プランで、持続可能な環境を整備して国民の暮らしを守ると同時に、環境に優しいエネルギー源を確保し、クリーンな燃料車の普及を後押しする方針を示した。また、環境プロジェクトに必要な資金を調達するためのグリーンファイナンスなど、新たなビジネス機会の創出も目指す。”としています。

 

日立の業務用空調ソリューションズ

近年求められるビルのエネルギー消費低減に寄与し、ビル事業者と社会の要求に応える製品を提供しております。

          RAS-AP280TG

ビル用エアコン「FLEXMULTI(フレックスマルチ)」の新シリーズ

APFプレミアムモデル
「冷暖切換型高効率TGシリーズ」「冷暖同時型高効率TGXシリーズ」
省スペースモデル
「冷暖切換型高効率TSシリーズ」「冷暖同時型高効率TSXシリーズ」
COP(消費エネルギー効率)モデル(受注生産)
「冷暖切換型高効率TZシリーズ」「冷暖同時型高効率TZXシリーズ」

(ZEB *1への取り組みに対応した高COPモデル。)

■省エネポイント
・業界トップクラス*2のAFP*3と高COP*4を実現
・TGシリーズでは約53%、TSシリーズでは約47%のCO2排出量低減*5
・圧縮機のON・OFFを抑えて電力ロスを低減する「スムースドライブ2.0」制御を採用

製品概要に関してはこちらをご確認くださいませ。

*1. Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル) 快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの 収支をゼロにすることを目指した建物
*2. ビル用マルチエアコンにおける「てんかせ4方向」との組み合わせにおいて(400型を除く)。
フレックスマルチ[冷暖切換型](高効率TGシリーズ)の型名(APF2015値):140型(6.0)・160型(6.1)・224型(6.6)・280型(6.4)・335型(6.5)・450型(6.5)・500型(6.4)。2022年4月4日現在。
*3. JIS B 8616:2015に基づく通年エネルギー消費効率。数値が大きいほど省エネ性能が高いことを示します。
*4. JRA 4002:2016に基づく。
*5. 日立約15年前製品との比較(RAS-NP280FSとの比較)
【試算条件】規格: JIS B 8616: 2015 使用期間: 冷房 4月19日〜11月11日、暖房 12月3日〜3月15日
地区: 東京 建物用途: 事務所 使用日数: 週6日 使用時間: 8:00〜20:00
CO2排出係数 0.444kg-CO2/kWh(電気事業低炭素社会協議会の2019年度実績[確報値]による。)

 

RAS-1500SSM (54HP)

2021年省エネ大賞を受賞した「フレックスマルチ-miniモジュール」

■省エネポイント
・横吹きタイプでありながら、上吹きタイプと同等の高効率
   ・省エネ性
・圧縮機のON・OFFを抑えて電力ロスを低減する「スムースドライブ2.0」制御を採用
・当社の従来型上吹きビル用マルチと比べ、冷媒封入量を約13%削減*6

詳細に関してはこちらをご確認くださいませ。

*6. フレックスマルチ高効率SSタイプ450型とフレックスマルチ-miniモジュール450型の初期封入量および追加封入量の合計冷媒量の比較
【条件】最大配管長: 90m、配管総延長: 165m、室内ユニット: てんかせ4方向(RCI-GP80K2)×6台

 

参考文献

https://www.meti.go.jp/press/2021/03/20220301002/20220301002.html

https://www.energy.gov/articles/doe-announces-nearly-83-million-increase-building-energy-efficiency-and-cut-consumers

https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/special/2021/0401/84ba18e1e94193fc.html

https://www.globalnote.jp/post-3705.html

https://tenbou.nies.go.jp/

https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2021/46c5285cbc7ab47a.html

https://www.fepc.or.jp/library/kaigai/kaigai_jigyo/france/detail/1231617_4779.html

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